事業承継について、以下全3回の予定で、話を進めていきたいと思います。
初回となる今回は【事業承継の現状と対策の重要性について】です。
(1)社長の平均年齢と交代率の推移
平均寿命上昇や後継者難から事業継承時期の遅れにより社長在任期間が長期化してきています。
(2)先代経営者との関係の変化
昔は、親族内承継が全体の9割以上を占めていましたが、近年では親族内承継減少傾向にあり、親族内での後継者の確保が困難になってきています。
(3)後継者の決定の有無
中小企業基盤整備機構が現経営者に対しアンケートを取ったところ、経営者が60歳代の企業のうち後継者が決まっていない企業が約3割に上っています。
(4)後継者との意思疎通の現状(後継者が決まっている場合)
後継者が決まっている企業においても、「後継者に話をしていない経営者が約2割となかなか後継者とコミュニケーションが取れていないことがわかります。
(5)事業を先代経営者から引き継いだとき、苦労した点
先代から事業を引き継いだとき苦労した点として「経営力の発揮」を上げている経営者が一番多いです。
※(3)~(5)の図表は中小企業基盤整備機構のアンケートによるもの
(6)現経営者が考える後継者育成に必要な期間
経営力を引き継ぐために後継者の育成に必要な期間として5年から10年はかかると多くの経営者が考えています。
(7)見えにくい経営資産の継承
信用、伝統、知名度等は、見えにくい経営資産です。しかし、事業継承のためには重要です。
北川晴久