5月連休を目前に控え、当会副理事長の日向氏とともに、恒例の地方視察の旅に出かけてきました。今回はいつのも「青春18きっぷ」ではなく、自転車で瀬戸内海をわたり四国の名所を巡る旅となりました。
【4月24日 しまなみ海道サイクリングに挑戦】
新横浜発7時前の「のぞみ」に乗車し、10時過ぎに福山へ到着。ここから、「しまなみ海道」へ向かう高速バスで、しまなみ海道の途中にある大三島の多々羅大橋を目指す。地図の「多々羅大橋」でレンタサイクルを調達し、今治駅を目指してペダルをこぐ。尾道~今治を島伝いに続く全長80㎞ のサイクリングロードであるが、慣れない人間だと一日がかりのコースとなるため、年齢や体力を考え約半分の40㎞の道のりを選択。事前の天気予報では、当地は雨を免れる予想ということだったが、バスを降りたところ小雨模様で、昼食後出発すれば何とかなるだろうという淡い期待を抱いたものの降りやまず。輪行中には好天になるはずと確信しペダルをこぎだすが、行けども行けども雨は激しくなり結局雨中のサイクリングという結果となる。
瀬戸内海の島々を臨む絶景の行程のはずが、霧に覆われただ橋を上り下りするだけの苦行を強いられる羽目になった。6段変速の自転車を借りるが、ギアを1段にしても登り切れず押して歩くこともままあり。「しまなみ海道」の絶景ポイントである来島海峡大橋も霧にかすんで、うすぼんやりと見えるのみ。道中、われわれの他に自転車をこぐ人間はほぼいなかった。
今治駅へは17時過ぎに到着し、約4時間の輪行を終了する。
【4月25日 松山市内】
4月25日は、レンタカーで佐多岬を目指す日向氏と松山市内まで同乗する。
松山市は人口約51万人で四国最大の都市である。市内の観光地には市電で回ることができるため「いよてつ」の市内電車1DAYチケットを購入。このチケットは、市内電車だけでなく大観覧車「くるりん」にも乗車可能。
松山の玄関「いよてつ高島屋大観覧車 くるりん」
「くるりん」ゴンドラ内からのぞむ松山城
またこの市電は全国で唯一、鉄道線と路面電車の軌道線が垂直交差している「ダイヤモンドクロス」が見られる。伊予鉄道の郊外電車の鉄道線と、市内電車の軌道線が、道路上で綺麗に直角に交わっていて、1時間に数度、電車通過待ちの電車を見ることができる。
【道後温泉のアート】
道後温泉本館正面 改修工事中のための囲い
道後温泉飛鳥乃湯 中庭
【4月26日 徳島】
本日も雨模様の中、徳島の大歩危・小歩危から北上し帰路の起点である高松駅を目指す。時間短縮のため、本日もレンタカーを使っての周遊となる。「しまなみ海道」と異なり本日は山中の景色を楽しむため雨もまた趣きを与え、しっとりした風情を感じられるものと思われた。
早朝松山市内の宿を出発し、10時前に「大歩危」に到着。近くの名所である「かずら橋」を見学。
祖谷川の清流にかかるかずら橋
ここも雨のため人影無し(渡橋料¥550)
大歩危の門番
【4月26日 香川へ】
吉野川、JR土讃線に沿って北上し、香川県に入り日向氏おすすめの瀬戸内沿岸の観光スポットを2か所めぐる。
エッジが低くなり寛永通宝の輪郭が少し薄れて気味琴弾公園からのぞむ銭形砂絵
標高404メートルの稲積山の頂上に本宮がある「稲積神社(いなづみじんじゃ)」(通称天空の鳥居)
下山後、高松へ向かう国道沿いに次々と現れる讃岐うどん店のうちセルフ式の店のひとつに入り、本場のうどんを味わう。揚げ玉、わかめ、刻み葱については無料。賞味後、JR高松駅へ向かい帰路へ。
地域的な違いがあるのかもしれないが、コロナ以後としては宿泊客や帰路の乗車客も多く、人が動き始めているのが実感できた。
文・写真:首藤 潤治