個人事業主を含む小規模事業者を対象に、通常、年に1回、上限50万円支給で、採択(合格)率が約60%と人気のある、『小規模持続化補助金』の公募が、全国の商工会議所管内でスタートしました!
補助金申請には、各地区の商工会議所や商工会の支援を受けながら、「経営計画書」と「補助事業計画書」の2種類、word形式で各5~6ページの作成が必要となります。
持続化補助金は、安倍政権の平成25年度補正予算から始まりましたが、論理的で説得力のある書き方が要求され、採択難易度も年々高くなっていますので、普段、文章や図表等の作成に慣れていない事業者の方は、商工会議所経営指導員や信頼できる中小企業診断士等への早めの相談がお勧めです!
【1】そもそも補助金とは
補助金は、国や自治体が、産業の育成や施策遂行のために行います。多くは公募制で、申請したら必ずもらえるものではなく、決められた予算の範囲で、各申請者の審査点上位が採択となります。
また、申請期間は、通常1週間から1か月程度の短期決戦型が多く、公募がスタートしたら素早い着手と、タイムリーな専門家のサポートが、採択されるか否かの勝敗のポイントとなります。
なお、補助金の最大の魅力は、返済不要である点ですが、無事採択されても、すぐには補助金がもらえず、一時、費用の立て替えが必要となりますので、資金手当てにはご注意ください。
【2】『小規模持持続化補助金』の募集概要について
今年の募集概要(以下)は、公募期間を除いて昨年までと大きな違いはありません。
・受付開始:2019年4月25日(木)
・受付締切:2019年6月12日(水)[当日消印有効]
・採択結果通知:7月末頃予定
・補助期間:採択後~12月31日(火)に発生する費用を対象
・補助金額:販路開拓策に取り組む費用の2/3を上限50万円まで補助(費用75万円なら50万円補助)
・常用従業員:商業/サービス業5名以下、製造業他/20名以下を対象(経営者、パートタイマー除く)
【3】補助金上限額の100万円への引上げ条件について
今年の補助金上限額引き上げ対象事業者は下記となります。
・市区町村の「買い物弱者対策事業」の推薦を受けた事業者
・平成28~30年度の各地区創業支援認定者(あつぎ起業スクール、町田創業プロジェクト等)
新たに各自治体等の創業支援認定者が、100万円の増額対象に加わりました。対象費用150万円に対して最大100万円の補助となります。
【4】採択審査での加点項目について
今年の加点項目は下記となります。
・60 歳を超える代表の後継者の事業承継計画と承継診断票の記載者を加点
・経営力向上計画認定者(2019年3月31日まで)を加点
・購入型クラウドファンディングの目標達成者を加点(2018年1月1日から申請までの期間における達成者)
IT活用の資金調達として注目されるクラウドファンディングが、今年から加点項目となりました。採択を確実にするために、可能な加点は申請しましょう。
【5】補助対象の施策例と対象経費について
「経営計画」に基づき、販路開拓策や生産性向上を図るIT導入等の費用を補助対象とします。今年より『IT導入補助金』の下限が40万円※となるため、金額により持続化補助金を活用ください。(以下事例)
・SNS連携のホームページリニュウアルによる顧客の開拓
・ネット販売システムの構築による販路の拡大
・POS レジソフト購入による売上管理業務の効率化
・労務管理ソフト購入による働き方の改善と効率化
・店舗リニュウアル、インバウンドサインによる集客力の強化
・新商品開発に向けた成分分析、パッケージデザインの改良
※IT導入補助金は、2019年5月27日(月)より受付開始の予定です。
【5】日本商工会議所公募要領がダウンロードできます
『小規模持続化補助金』の詳細は、公募要領をご確認ください。
なお、各商工会管轄地区については、5月中旬に公募要領が発表される予定です。
内田 哲夫